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LETTER与論島便り

与論島便りvol.58

海辺

梅雨の真っ只中、連日の雨にうんざりしきって、先月号を記していた頃が妬ましくさえ思えた。
部屋に干してある洗濯物は一向に乾かず、扇風機の顔はわたしからそっぽを向きTシャツが少し揺れている。

 

暗灰色のネガティブな気持ちに陥っていると、なんとも数日ぶりに素晴らしい天気に恵まれた。
弾む心を抑える気もないわたしは、すぐさま家を飛び出した。

 

外に出ると、地表の奥から込み上げる猛烈な湿気(雨☂ → 晴☀)にすぐさま体中が包まれた。
長年住み慣れた狭い島ではとりわけ行きたい場所もないが、愛車のカブにまたがって切る風は涼しく感じる。
とりあえず海辺の県道をおもむくままに進む事とした。

 

島の南東に位置する『赤崎灯台』
島の南東に位置する『赤崎灯台』
黄色の先は、青い海
黄色の先は、青い海
海の見える公園
海の見える公園

なんだか賑やかな声が聞こえる。
今日は島内にある3小学校の遠泳大会、各小学校は別々のビーチから沖合まで船で渡り、砂浜のゴールを目指し泳ぐ。
A〜C級まであり、A級は2kmも距離がある(与論小学校)陸でも長いというのに泳ぐともなると・・・

今のわたしには到底無理であろう。

 

この日の為に島の子供たちは約2ヵ月間プールを何十周も泳ぎ、心身共に鍛え上げるそうだ。
なぜ今日が晴れたのか理由が分かった気がした。

 

遠泳大会
遠泳大会
太陽の子
太陽の子
ホロホロの子
ホロホロの子

 

Vol.59に続く

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